いつも健康でいられることは、大変素晴しいことではありますが残念ながらと言いますか、それを切に感じる時は、体に不具合が生じている状況の時に思うことのほうが多いのではないのでしょうか。日頃から、「健康でいられる事は、素晴らしいこと」という意識を持ち、その健康を保つための体のメンテナンスも大切ですね。
さて、今回のテーマは、建物の「メンテナンス」についてお話しします。
メンテナンスの種類
私たち人間同様に建物も月日が流れるとともに、傷みが出てきます。建物は炎天下の中、強風の中、大雨の中、いかなる状況下にも晒されるため傷みが出てくるのは当然です。その傷みを長期にそのままにしておくと、その傷み具合はさらに大きく膨らんできますので、建物も人間同様健康診断を必要とし、メンテナンスをしっかり計画的に行っていくことが大切になってきます。

パウパパ
メンテナンスは5つに分類できます。
- 日常メンテ
- 予防メンテ
- 緊急メンテ
- 繰り延べメンテ
- 表面メンテ
- 日常メンテとは、日々の清掃や植栽の水やりなどのメンテナンスの事を言います。
- 予防メンテとは、現庇や損傷が起きないようにするための定期点検や部品交換などの予め行うメンテ の事を言います。
- 緊急メンテとは、想定外の水漏れ対応など早急に対処しなければならないメンテナンス を言います。
緊急メンテは、その名の通り緊急をようするメンテなので優先順位は一番にきますが、その緊急メンテを行わないで済むように、予防メンテを積極的、能動的なメンテナンスが必要です。 - 繰り延ベメンテとは、今すぐに出来なくても将来計画を立てやるべきメンテナンスのことです。今すぐできない理由とはしては、現在の財務的(お金がない) 、労働的 (対応できる業者がいない)、物理的(商品がない)な原因ですが、必ず実行しなければならないメンテナンスです。
- 表面メンテとは、 原因の主となるものを直さずに、 取り合えず表面上だけ直すとメンテナンスです。費用は安く済むかもしれませんが、短期間でまた不具合が起きる可能性が出てきます。
メンテナンスとリスクの関係
これら二つの関係は切っても切れない関係になっており、メンテナンスを怠れば、様々なリスクが表面化して出てきます。
例えば、メンテナンスを怠った故に起きるリスクとして、
・空室リスク
・家賃の下落リスク
・建物事態の老朽化リスク
・人災に繋がるリスク
などが上げられます。
不動産のリスクにおいては、以下5つの視点で、それらを分析する必要があります。

パウパパ
5つのリスクを分析します。
- 個人の安全と生命
- 物理的分析
- 財務的分析
- 自然災害
- 犯罪
- 個人の安全と生命
リスク管理の中で、最優先に取り掛かるべき項目です。 今から20年ほど前の歌舞伎町雑居ビルで行った大火災の事皆様覚えていらっしゃいますか?
歌舞伎町の火災に関しては、日常の管理とメンテナンスを行っていたことが最大の原因です。賃貸物件においても、壁にクラック (ヒビ)が入っている場合、それが剥がれ落ち、通行人にあたる可能性もあります。 そのような状態の時は、早急に修理補修をしなければなりませんつた(最も、クラックが発生する前の予防メンテナンスが必要です) - 物理的分析
建物本体、敷地内における分析です。屋根や鉄部、入水槽等設備に関する検証にあたります。 - 財務的分析
リスクが与える被害(空室、メンテナンス費)の数値を定量評価することです。その定量評価の判断のもと、どのタイミングでメンテナンスを行うべきかを考えていきます。 - 自然災害
- 犯罪
文字通りのリスクを意味しますが、これらのリスクの情報に関しては、ネット上で役所発表のハザードマップや警察発表のエリアにおける犯罪情報で確認することができます。
まとめ
不動産経営に限らず、どのような運営においても、そこには必ずリスクというものが存在します。その運営を健全かつ円滑に進めるためには、そこに存在するリスクを認識し、評価(分析) し、管理するリスクマネージメントが重要になってきます。